キング醸造「播州錦 稲美町山田錦 特別純米酒」28BY 兵庫県稲美町

「日の出みりん」で著名な総合酒類醸造・調味料メーカー、キング醸造さんが限定醸造した「播州錦 稲美町山田錦 特別純米酒」です。基本的には味醂のリーディングカンパニーですが、実は日本酒の大手メーカーでもあります。2017年11月製造。
播州錦 稲美町山田錦 特別純米酒 720ml 1,300円くらい(実売価格例。メーカーの価格表示がないため、店舗により実売価格に差がある可能性があります。)

[Bansyunishiki Tokubetu-junmai-shu Inami-yamadanishiki] Brewery:King Brewery, Hyogo pref, Inami counsil, Specific designations:Tokubetu-junmai-shu, Variety of raw rice:Yamadanishiki, Degree of rice polishing:60%  Pasteurize:pasteurized  ,Yeast:unknown ,Yeast starter:sokujo-moto method, Alc%:15%  Fragrance: Taste:sour

地元稲美町産の山田錦を使った特定名称酒

普通、目にする「播州錦」ブランドは紙パック入の普通酒ですが、これは兵庫県稲美町産の山田錦を100%使用し、精米歩合を60%とした特別純米酒です。酵母は不明ですが協会酵母だと思います。アルコール度は15度と加水調整はされているようです。山田錦で11月製造ということは、当然前年の収穫米となります。年間醸造なので酒造年度は意味がないでしょうが、香味の調整のための熟成期間は置くようですので、28BYとしました。

軽やかな酸がストレートに

口中香で麹の香りをわずかに感じます。綺麗な口当たりで、酸がストレートに通る軽やかなお酒です。甘味はこの酸味を後ろから支える程度で、フルーティにふくらむというもではありません。その分、全体としてすっきりと単純な味わいが組み合わされて、無駄なく透明感のあるキレに結んでいます。雑味や苦味、辛味、渋味への変化は少なく、終始、酸味を主体にした味わいとなっています。飲むほどによくなってきました。

大量生産型で高品質のおいしい酒というコンセプト

「大量生産型で高品質のおいしい酒をこれからも造り続けていく」というように、いさぎよく経済酒を主力製品とするメーカーです。2つの製造場で1日に白米6,000キロを仕込むという大規模設備ですので、手造りという蔵ではありません。完全温度管理された建物で、浸漬から連続蒸米機、放冷機を通って回転式自動製麹機へと大型で、ほぼ自動化された生産ラインが年間稼働しています。上槽は大型のヤブタを備えています。みりん製品などの販売網を活用して、スーパーや量販店で販売されていますので、料飲店や小売店で見かけることはないと思います。

新在家工場に掲げられた「日の出みりん」のマーク

平成5年(1993年)から清酒造りに取り組む

味醂製造ではトップメーカーで、明治34年(1901年)には「日の出白味醂」の製造を開始し、現在は総合酒類醸造・調味料メーカーとなっています。一方、清酒は平成5年(1993年)に錦工場が清酒製造免許を取得して生産を開始と、最近のことになります。当初は但馬杜氏さんが技術指導していたようですが、平成24年からは社員杜氏制となっています。「もともと私たちはみりんなどの醸造業がベースでしたから、やはりいつかは「国酒」である日本酒を手がけてみたい」という思いからの出発で、平成20年には新鋭の新在家工場を建設。現在は2つの工場で清酒製造を行っています。
なお、本社や工場その他の設備は、海外工場以外ほとんど稲美町にありますが、この新在家工場のみ加古川市と稲美町の境界線の加古川市サイドにありますので、住所は加古川市平岡町新在家にあります。

みりんの醪は糖化熟成-発酵はしない

本来のみりん、つまり「本みりん」はもち米、米麹、醸造アルコールや焼酎を原料にして、醪は糖化熟成という工程となり、発酵を伴わないものです。このため当然に酒母という工程はありません。このお酒については酒母省略の酵母仕込みではなく速醸で酒母をつくっているのではないかと思います。みりんは醪の期間が長く、甘味の強い茶色の醪となります。もちろん、種麹は清酒と同じアスペルギルス・オリゼだそうですので、でんぷんがアミロペクチンのみになるもち米を、しかも低精米で使うところに様々な違いが出てくる要素があるのならば、おもしろいことだと思います。

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