田治米「竹泉 純米吟醸酒 雄町 槽口直詰 生酒」R1BY 兵庫県朝来市

兵庫県の但馬地方・朝来市に純米蔵を構える但馬を代表する酒蔵、田治米合名会社さんの「竹泉 純米吟醸酒 雄町 槽口直詰 生酒」です。田治米さんでは珍しく醸造してすぐの当該酒造年度に蔵出しされる生酒で、この季節だけに数量も限定で、1,000本だったと思いますが、蔵出しされる売り切れ必至の人気酒です。同じシリーズには山田錦もあります。2020年6月製造。
竹泉 純米吟醸酒 雄町 槽口直詰 生酒 720ml 1,850円

[Chikusen Junmai-ginjo-shu Omachi fumakuchi-jikadume-namazake] Brewery:Tajime, Hyogo pref, Asago icity, Specific designations:Junmai-ginko-shu, Variety of raw rice:Omachi, Degree of rice polishing:55% Pasteurize:no pasteurized ,Yeast:Kyokai No.7 ,Yeast starter:sokujo-moto method, Alc%:17%, Fragrance:mango ,Taste:fruity

契約栽培の地元産雄町 一粒の米にも無限の力

原料米は地元朝来市和田山町産の雄町を全量使用。契約栽培農家として佐藤正章氏と吉田和之氏の名前がクレジットされています。これは「一粒の米にも無限の力あり」という米を大切にしている田治米らしいところ。精米は55%。酒母は速醸酛で酵母は協会7号酵母。但馬杜氏流の長期醪で仕込んだ純米吟醸酒となっています。アルコール度は17度、ラベル表示はありませんが、日本酒度は+7であったと思います。
「槽口直詰」に決まった定義は無いのでプロセスはわかりませんが、「一切の濾過調整等を行っておりません」ということで発泡もあるので、検定タンクに収めた後すぐに瓶詰めされたものと思います。

フルーティが端々まで詰まった「甘露」なボディ

日本酒を飲み始めたころ、あまりの旨さに感動したお酒。当時のメモには「8割は水のはずだが、水の部分を感じない全身100%お酒。甘露という表現がぴったり」と記されていました。
まずは、爽やかな果実香。口に含んだ瞬間から繊細な発泡とともに豊かな甘味とフルーティな酸味が弾けます。端々まで詰まった「甘露」な味わいが豊かに膨らんで駆け巡り、その勢いのまま多少のアルコール感を伴って早めのキレに結びます。往時の記憶がよみがえり、陶然と余韻に浸りました。
本質的にはあふれる酸味を味わうお酒で、日本酒度+7ながら第一感が甘味なのもこの酸味がカウンターとして米の旨味を際立たせるのかなと思います。
竹泉は2年を超えて寝かせたお酒がメインです。従って、このお酒は「いかにも竹泉らしい」ものとは言えないかも知れませんが、厚みのある味わいには「竹泉らしさ」がいっぱいに詰まっています。

但馬流の酒造り 徹底した掃除と手を抜かない信念

何度訪ねても、いつも完璧に清掃されている。ゴミどころではない「塵ひとつ落ちていないとはこのことか」と感心させられます。「唯一の企業秘密といえば、徹底した掃除と手を抜かない信念かもしれません」とはホームページに載せられた言葉です。

蔵の敷地はいつも清掃が行き届いて、美しく保たれています。

大半は2年以上眠る酒 圧倒的に高い評価

元禄15年(1702年)創業。ブランド名「竹泉」の「竹」は円山川上流の清流「竹の川」の水に由来し、「泉」は先祖の出身地である和泉の国からとられています。朝来市山東町矢名瀬の地に広い敷地を持った端正な酒蔵が建っています。ここ但馬地方は但馬杜氏の出身地域で、こちらの酒蔵も但馬流を代表する酒蔵です。
純米蔵となって長い年月が経っています。県内では圧倒的に高い評価がありますが、特に日本酒好きほど人気があるように思いますし、竹泉を置いている飲食店は日本酒の造詣が深いように思います。
こうした評価も「お酒の大半は2年以上眠ります」「貯蔵、熟成には細心の注意を払っております」という熟成で味が整うのを待って蔵出しするという、味わいの深さと酒造りへの信頼感がベースにある由縁でしょう。

深い霧が下りてくるのは山間の地の特徴。「天空の城」として知られた竹田城もすぐ近くです。

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