白鶴酒造「超特選 大吟醸 白鶴錦 金賞受賞酒」28BY 兵庫県神戸市

白鶴酒造さんが平成28酒造年度全国新酒鑑評会で金賞を受賞した大吟醸酒です。平成29年5月22日から限定300本で受付開始。6月13日に第1回目が発送されました。

超特選 大吟醸 白鶴錦 金賞受賞酒 720ml 5,400円(税込)

[Daiginjo-shu Hakutsurunishiki Gord prize of  Japan Sake Award 2017] Brewery:Hakutsuru  Brewery Hyogo pref, Kobe city, Specific designations:Daiginjo-shu, Variety of raw rice:Hakutsurunishiki, Degree of rice polishing:38%  Pasteurize:pasteurized  ,Yeast:unknown ,Yeast starter:sokujo-moto method, Alc%:17%  Fragrance:apple, Taste:fruity and clear

山田錦の兄弟品種「白鶴錦」

白鶴酒造は灘・御影郷に本社を置く最大の日本酒メーカーで、旭蔵、本店2号工場、本店3号工場の3蔵が出品しています。昨年度は3蔵すべてが金賞受賞でしたが、今年は旭蔵と本店2号工場が金賞受賞。例年、2つが山田錦で1つが白鶴錦を使った出品酒で、季節醸造蔵である本店2号工場の出品酒が白鶴錦のようです。
使用米は全量白鶴錦。精米歩合は38%です。酒母は速醸で、酵母は不明です。仕込水は六甲山系の中硬水ですが、宮水ではありません。アルコール度は17度。酸度は1.2、アミノ酸度は1.0です。日本酒度は+3となっています。火入れはされています。

端正な甘味を感じるやわらかい透明感

淡麗ながらも、意外なほどしっかりした飲みごたえ。蔵が表示する指標では「中口・淡麗」。
まず、開栓するとカプロン酸エチル系のリンゴの香りがふくよかに香り立ちます。とは言っても、刺さるようなものではなく、ボリュームがありながら柔らかなものです。含み香も同様で、ストレスになるような圧迫感はありません。口に含んだ第一印象は“甘み”。抑制されながらも足場がしっかりした端正な甘味がベースになっています。これを酸味、苦み、辛味が一体になって追いかけ、逆転しながらキレて、比較的長い余韻を引く後味を残します。出品酒らしいバランスしたフルーティというメインストリームの枠内にはありますが、全体的に輪郭の線がはっきりしたというよりも、周辺にちょっとした透明感のあるやわらかさです。日が経つごとに輪郭と線の太さがはっきりしてきました。
もちろん多量に飲むには適していません。

品種登録から10年白鶴以外でも使われる品種

「白鶴錦」は白鶴酒造が開発した米で、新山田穂(これも白鶴酒造が復刻)と短稈渡船との交配で開発されたもの。平成16年(2004年)に品種登録申請、平成17酒造年度から試験醸造、平成18年(2006年)に契約栽培を多可町で開始。平成19年(2007年)に品種登録が受理され、販売が開始されました。同じ交配(山田穂と短稈渡船)の山田錦と比較して稈長が短く、心白が大きいという特徴があり、現在は白鶴酒造以外の酒蔵でも使われています。
大手酒蔵で金賞受賞が当然のようですが、実際は簡単なことではないようです。

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