山名酒造「奥丹波 搾りたて」生,「奥丹波 にごり酒 醪」生27BY 兵庫県丹波市

2015/12/11投稿記事 兵庫県丹波市市島地区にある山名酒造さんの新酒、「奥丹波 搾りたて」と「奥丹波 にごり酒 醪(ろう)」27BYです。前者はH27.11月、後者はH27.12月製造の、いずれも純米生酒です。

特徴 上槽以降の工程に個性ある二本

まず、「奥丹波 搾りたて」ですが、お米は蔵人自家栽培の兵庫北錦を70%精米した純米酒です。アルコール度は16度ですが、日本酒度は+6とこの時期のお酒としてはかなり辛口に振っています。酵母は宮城県の明利酒類が販売する明利小川酵母で、固形酵母の形態で頒布されるそうです。通常に搾って滓引きもされています。

「奥丹波 にごり酒 醪」は「複数米」と表示されてますが、米は兵庫北錦や五百万石。つまり、それぞれの米で仕込んだお酒が貯蔵タンクで滓引きされる。その沈んだ滓の部分を集めたものだと思います。私は勝手に「浦底タイプ」と呼んでいます。こちらも精米は70%の純米酒。酵母は同じく明利小川酵母です。

印象 単純な辛口ではない「搾りたて」と重層的な「醪」

「奥丹波 搾りたて」飲んだ印象。明利小川ですから、香りよく酸が少ないのは予想どおり。「鮮烈な若さが印象的な辛口」が蔵の説明ですが、日本酒度+6というほど辛い印象はありません(もちろん日本酒度は比重に過ぎないですが)。もっと優しさを感じます。もちろん甘みを強くは感じるわけではないですが、ボディーになるのは米の甘みと旨みで、それがおだやかな苦みと渋みでキレていく印象です。杯を重ねるごとに「良く」なりますが、やはり丹波杜氏さんのお酒は「綺麗」がベースにあるんだなと思いました。
一方の「にごり酒 醪」は比べるとわかりやすい、甘み旨みがグッと表に出たタイプで、やっぱりこの季節らしいお酒です。複雑なのは当然のこと。厚みのある重層さが味わえます。「開栓注意」ですが、全く吹き出ずおとなしいものでした。プチプチの発泡も淡い感じです。

丹波杜氏 青木卓夫氏が醸す蔵

蔵併設の販売所

こちらの蔵は享保元年(1716年)創業。県内でも有数の規模の蔵だと思います。現在は純米蔵として山田錦はもちろん、雄町や野条穂にも取り組んでおられます。平成20年から現在の青木卓夫氏が杜氏を務められています。地元出身の丹波杜氏として氷上農高卒業後、同じ丹波市市島地区の西山酒造に就職。30歳という異例の年齢で杜氏に。この間、宮城県の明利酒類にも派遣されたこともあり、明利小川酵母と言えば青木杜氏という存在になっています。西山酒造、宝酒造(松竹梅白壁蔵)でも新酒鑑評会で数々の金賞を受賞された後、地元に帰って来られました。今年には黄綬褒章を受賞するなど、丹波杜氏を代表する一人です。日本醸造協会が醸造技術者向けに実施している醸造WEB講座で、「清酒編・麹を学ぶ」の講師も担当されています。

奥丹波 搾りたて   720ml 1,500円税別

奥丹波 にごり酒 醪 720ml 1,500円税別

丹波市市島町上田211

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