灘酒研究会「灘の生一本 特別先行試飲会」2019/9/7 兵庫県神戸市

灘五郷の醸造技術者で組織する灘酒研究会の酒質審査委員会は毎年、 「灘の生一本」 の審査会を開催します。この審査会において出品酒に対する酒質審査と表現内容の審査が行われ、合格したものが統一名称「灘の生一本」として9月10日に一斉発売されます。この発売に先立って、「特別先行試飲会」が開催されます。

日時と会場 事前申込制

日時:2019年9月7日(土) 二部完全入替制 各回130名
・第1回 受付:10:15~10:30 試飲会:10:30~11:30
・第2回 受付:13:00~13:15 試飲会:13:15~14:15
すべて「事前予約制」(8/20現在、募集は終了しています)で先着順ですので、早く申し込む必要があります。

場所:北野工房のまち 3階大会議室 (神戸市中央区中山手通3-17-1)
三宮からバス「神戸シティーループ」に乗車、「 北野工房のまち 」下車。

通常のイベントとは異なって、会場には飾りがありません。

参加10蔵、参加した今年の印象

沢の鶴株式会社「沢の鶴」(神戸市)
・・特A実楽産山田錦という贅沢。沢の鶴さんらしいまろやかな生酛の酸味。
剣菱株式会社「劒菱」(神戸市)
・・山田錦オンリー、シングルタンクの10年熟成という贅沢の極み。うまっ!
白鶴株式会社「白鶴」(神戸市)
・・雑味のない甘味の清らかさ。白鶴錦を純米酒で使うという贅沢。
菊正宗酒造株式会社「菊正宗」(神戸市)
・・あえて難しい兵庫恋錦。キクさんらしくキリっと酸を立ち上げる生酛。
櫻正宗株式会社「櫻正宗」(神戸市)
・・テンションを無理にひっぱらない美しい仕上がりが櫻正宗。旨味は十分☆
株式会社小山本家酒造「浜福鶴」(神戸市)
・・いろいろな味わいをミックスして旨味感を厚めに演出。
太田酒造株式会社「道灌」(神戸市)
・・今年もフクノハナ+明利の組み合わせ。フレッシュ・フルーティに深み。
辰馬本家酒造株式会社「黒松白鹿」(西宮市)
・・尖った味を抑制しながら、しっかりした土台の旨味がふくらむ「らしさ」
日本盛株式会社「日本盛」(西宮市)
・・兵庫夢錦らしい固めの酸。はっきりした輪郭が美しい、清々しい味わい。
大関株式会社「大関」(西宮市)
・・独自開発の、個性が強く出る味醴酛。今年は独特の酸味が姿よく洗練。

はき壺も準備されています。蔵開きなどではありえないことです。

審査・認定の手続き

灘酒研究会は灘五郷を横断した醸造技術者の組織として1917年に設立。現在は水部会・米部会・醸造部会・酒質部会・管理部会・編集部会が研究活動を行っており、2010年にはこの「灘の生一本」の酒質を認定審査する特別研究グループとして酒質審査委員会が発足しています。このプロジェクトは「統一基準で味や香りを審査する」というもので、今年は次の日程で審査が行われました。
4月8日「審査書類の提出」
まず各社から「原料や製造方法など基本情報」「味・香りに関する特徴・セールスポイント」を添えて審査の申込み。兵庫県産米を100%使用した純米酒(生一本)であることが応募資格です。
4月11日「認定審査会」(書類審査)
書類審査は「原料・製造方法に関する情報の明確化」「味わいや香りタイプの選定」「味覚表現が味に関して26種、香りに関して13種の統一基準との照合」を行って評価シートを作成。
同日13:00から「認定審査会」(きき酒)
会員から選ばれた20名の審査員が評価シートをもとに官能評価を実施。総合評価、評価点数、コメントをもとに各項目の認定を協議。申請のあった酒質表現項目が実際のお酒に認められるかが評価されます。総合評価不合格は不認定で、認定基準を満たさない項目は酒質表現として使用不可となるというものです。
同日14:00から「認定結果報告」
審査結果を集計。認定審査会の結果を踏まえ、各社で特徴表現文章を作成して申請。
4月18日「認定会議」
申請された特徴表現文章が認定審査の結果に則り適切であるかどうか確認し、酒質審査委員会として認定し、推奨マークを賦与。

最初に研究会と酒質審査委員会の取り組みが紹介されます。

「灘の生一本」の特徴

「醸造の専門家として酒質の審査基準を制定。プロファイリング法による酒質評価と、灘を代表する技術者達の経験の両面から厳しい審査を行い、今まで各社の自主判断で行ってきた味と香りの表現を統一、認定」するというもの。
一方で、使用米も山田錦だけでなく、いにしえの舞、白鶴錦、兵庫恋錦、兵庫夢錦、フクノハナなど、酒母も速醸系から生酛、山廃などバラエティの富んだ各蔵の個性が表現されています。
合格した酒には、酒蔵(会社)やブランド名以外は全く同じデザインのラベルが貼られて、9月10日に出荷されます。不合格になったという話は聞きませんが、定められた条件の下で、各蔵がその個性と酒質を競うもので、お互いによく見知った者同士、下手なお酒を出すわけにはいかないのは当然です。
この先行試飲会では、各出品蔵が同じ条件で酒を並べ、参加者はすべての出品酒を飲み比べます。中身以外に差がない条件ですから、プライドを掛けた静かな闘いになります。もちろん、灘五郷のすべての酒蔵が参加するわけではなく、28蔵中10蔵ではありますが、さすがに大手はすべて参加しています。
この「灘の生一本」は大量生産には向かない、小から中仕込なので数量限定販売となっています。

ボトルも 新しい試みを取り入れて統一されています。

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