瀧自慢酒造「瀧自慢 純米吟醸 備前雄町」29BY 三重県名張市

三重県の伊賀盆地、名張市に蔵を構える瀧自慢酒造さんのスタンダード、「瀧自慢 純米吟醸 備前雄町」です。蔵は名勝赤目四十八滝に向かう道沿いで、瀧自慢の名称もそこから。平成30年(2018年)6月製造の火入れです。
瀧自慢 純米吟醸 備前雄町 720ml 1,851円

[Takijiman junmai-ginjo Bizen-omachi] Brewery:Takijiman Brewery, Mie pref ,Nabari city, Specific designations:Junmai-ginjo-shu, Variety of raw rice:Omachi, Degree of rice polishing:50%, Pasteurize:pasteurized ,Yeast:descended from Kyokai No.9 ,Yeast starter:sokujo-moto-method, Alc%:16% Fragrance:apple, Taste:rich

雄町・9号系の定番酒 Parker point 90p

瀧自慢酒造の定番ラインアップです。原料米は岡山県産の備前雄町を全量使用。精米歩合は50%と多めに削っています。酒母は速醸酛で酵母は協会9号系の蔵内培養酵母となっています。アルコール度は16度、日本酒度は+2、酸度は1.2となっています。パーカーポイント90点取得酒。

いっぱいに広がる旨味をゆっくり味わう

香りは正調の吟醸香が穏やかに香ります。まずは、口当たりから丸みのある強い酸味と質感のある甘みが印象的です。この二つが旨味の核となって口いっぱいに膨らみ、充実した飲みごたえを感じます。この酸味は過剰に果実的ではない線の太いもの。一方、甘味はダレたり浮いたりせずに、輪郭を保って土台をかたちづくります。「まったりと広がる雄町米の旨味」というものでしょうか。味わいを比較的長くとどめながら、苦味と辛味をやわらかく伴いつつキレて余韻を残します。吟醸酒ですが、料理と合わせながら、あるいは少しの肴とともに、時間をかけてゆっくりと重ねることができるお酒です。

サミット前から高い評価のお酒

明治元年(1868年)創業。近鉄赤目口駅から名勝として知られた赤目四十八滝に向かう道沿いにあり、直売所も併設されています。もちろん仕込をはじめとする水もこの水系から蔵内の井戸で汲まれたもの。2016年伊勢志摩サミットのランチに「純米大吟醸」が、ディナーに「辛口純米滝水流(はやせ)」が提供されたことで、全国的に知られるようになりました。しかし、以前から日本酒好きによく知られたは評価の高い酒蔵でした。サミット提供と聞いて「へぇ~、ねぜだろね」と思った方も多いようですが、それというのも、お酒も酒蔵も派手な方ではなく、「百人が一杯飲む酒より、一人が百杯飲む酒」をメインのコンセプトに、食中酒というカテゴリーにこだわってラインアップされているためです。この備前雄町は定番酒の一つですが、定番以外に毎年変化するラインナップもあります。「伊賀盆地で契約栽培される山田錦を中心に」というものですが、それ以外にも五百万石や三重県の開発米である「神の穂」や、品質がよく価格が安いということで北海道産の「吟風」なども使っています。

蔵元杜氏のもと少量手造りの体制で

元々は南部杜氏さんが来られていましたが、これを引き継いで現社長からは蔵元杜氏制に。息子さんが東京農大を卒業後に戻って来られて、現在は6名の体制で年間600石ほどの造石量となっています。この少量生産をはぼ手作業で。麹は箱麹、酒母は全量速醸で、仕込タンクも目のとどく小さなタンクでというものです。上槽はヤブタで、生詰め瓶燗による瓶詰をしたお酒は大型冷蔵庫による貯蔵で、生酒のラインナップは3年熟成まであります。平成20、25酒造年度全国新酒鑑評会金賞。平成26酒造年度全国新酒鑑評会は入賞。
大くくりには伊賀地方ですが、行政区分は伊賀市ではなく名張市です。名張市には若戎さん、木屋正さん(而今)とともに3軒の酒蔵がありますが、それぞれ個性は全く異なるところがおもしろいところです。

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