明石酒類醸造「明石鯛AKASHI-TAI 純米吟醸発泡酒」29BY 兵庫県明石市

兵庫県明石市の明石海峡大橋を望む大蔵海岸にある明石酒類醸造さんが、輸出用に醸造した「明石鯛AKASHI-TAI 純米吟醸発泡酒」が一部国内販売されたもので、3月に大阪に寄港したクイーンエリザベス号で船長からのプレゼントとして客室に配られた生酒です。国内販売のボトリングは2018年4月。
明石鯛AKASHI-TAI 純米吟醸発泡酒 300ml 1,000円

ラベルに表示された説明文

[AKASHI-TAI JUNMAI-GINJO SPARKLING SAKE] by AKASHI SAKE BREWERY, Hyogo pref,Akashi city
This sparkling sake is naturally fermented in the bottle to preserve the zesty,fruity character of freshly brewed sake.
well balance,light fruit notes with hints of citrus and mellon.
Brewed using water from mount and finest quality Japanese rice.

多くの製品で山田錦を使う酒蔵ですが、このお酒は別の国産米。平成28年産米で精米は60%の純米吟醸酒です。アルコール度は7度と低アルコール酒になっています。

強い発泡性と柑橘系フルーティな香味

十分に冷やしてはいたのですが、油断して開栓したため、かなり噴き出してしまいました。この強い発泡性とフルーティな香味が特徴です。霞のかかったような軽い濁り。ラベルの表示によると、シトラスやメロンの香りとなっています。フレッシュなで軽やかな甘味と果実的な酸味が、発泡感と相まって爽やかな味わいと、すっきりしたキレを作り出します。スパークリングワインの雰囲気と重なりますが、甘味の柔らかさと膨らみを強く感じ、これが炭酸ガスとうまくマッチしています。低アルコールで発泡性のある日本酒は、昨今めずらしくはありませんが、柑橘を思わせる爽快感に特筆するものがあります。お値段は高めですが、こちらのお酒はだいたいこうした設定になっているようです。

低アルコールの手法と炭酸ガスのこと

発泡性と低アルコールが特徴です。低アルコール酒は技術的に難しく手法も様々ですが、醪の途中で発酵を切り上げて上槽するとか、麹歩合の調整などによって濃厚な原酒をつくった上で加水調整するなどの手法があります。前者なら強い炭酸ガスは瓶内二次発酵によるものですが、滓を多く残す場合が多いようで、後者なら醪終盤で酵母の活性は弱まるので二次発酵による炭酸ガスは弱めになるのではないかと思います。炭酸ガス充填と比較して、瓶内二次発酵はシャンパンに代表される微細な泡が特徴となりますが、このお酒の泡のサイズ感は判断がつきません。このお酒の来歴はわかりませんが、こうした違いも勉強しなければならないと思いました。

クイーンエリザベス号で船長から各客室にプレゼント

瀬戸内の海岸に面した風光明媚な蔵周辺の風景

ほとんどのお酒が輸出に回るという特徴のある酒蔵ですが、このお酒も「国内未販売のスパークリングSAKE、海外出荷の半端がでましたので、酒笑本館店頭にて限定販売いたします」ということで、蔵併設の直売所「酒笑本館(しゅまいるほんかん)」でのみ限定販売されました。ところで、このお酒は「先日大阪に寄港した豪華客船クイーンエリザベス号では、船長から各客室にプレゼントされたお酒で、その名の通り、国内で手に入れることができるのは酒笑本館だけ!となっております」というものです。これは「たまたま」ということではなく、9年間にわたりクイーンエリザベス号をはじめキュナード社が所有する豪華客船で唯一供される日本酒(清酒)は明石鯛で、純米吟醸酒「明石鯛 special edition」なども販売されています。また、船内で鏡開きを行ったり、従業員に日本酒の解説を行ったりと、単なる納入業者ではないお付き合いと、日本酒の啓蒙に活躍されているようです。こうしたことはヨーロッパを中心にほぼ輸出に特化した酒造りという経験の蓄積があってのこでしょう。
なお、このお酒はクイーンエリザベス号専用ではないそうで、インポート業者としてイギリス企業の名称が表示されていました。

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