太陽酒造「純米 たれくち」29BY 兵庫県明石市

兵庫県明石市江井ヶ島に蔵を置く太陽酒造さんの「純米 たれくち」です。平成29酒造年度の新米新酒。ラベルにでは純米吟醸となっていますが、ホームページでは「純米」となっていますので、ここでは「純米」とします。平成29年12月製造。
純米 たれくち 720ml 1,650円

[Tarekuchi Junmai-shu ] Brewery:Taiyo Brewery ,Hyogo pref ,Akashi city,Specific designations:Junmai-shu,Variety of raw rice:Yamadanishiki, Degree of rice polishing:60%  Pasteurize:No  ,Yeast:unknown ,Yeast starter:unknown, Alc%:18-19%  Fragrance:apple, Taste: rich

もっとも太陽酒造らしいお酒

もっとも太陽酒造らしいお酒となっています。原料米は兵庫県産山田錦で精米歩合は60%。酒母は速醸でしょう。酵母は不明です。7号酵母あたりかと推測しますが、酒母室を持たず、3%程度混入するという野生酵母が独特の味わいを出し、年ごとのブレを造り出しています。上槽は木槽搾りで、アルコール度は18度以上19度未満。もちろん無濾過の生原酒です。

フレッシュな酸味とコクのある質感

昨今の新酒のトレンドはFresh、Fruity、Sweetですが、そういうお酒ではなく、力強さで押切ます。上立香はほのかでさわやかな吟醸香。口当たりはスムースでドライ。舌の上に保つとフレッシュな酸味を中心にコクのある質感がとろりと広がり、苦味、辛味を舌端に感じます。ここで立ち上がる麹香が後味に至ります。こちらのお酒は熟成した方が旨いと私は思っていますが、しぼりたての新酒から熟成されたときの濃醇な旨味を期待させる片鱗を見せます。いずれにせよ、好き嫌いは分かれるお酒でしょう。

「淡麗辛口に反旗を翻す」

同封のパフレット

新酒の季節の12月には「たれくち 仕込第1号 あらばしり」続いて、「おり酒」、「純米 たれくち」と蔵出しが続きます。いずれもこの時期には荒らしさが目立ちますが、最近の「優しい」お酒を好まない方、満足できないヘビーユーザーのファンが蔵の直売所、と言っても単なる事務所ですが、を訪れます。
今回も「淡麗辛口に反旗を翻す」の一枚もののパンフレットが入っていました。
1972年にはじまり1985年からの新潟酒の大規模な販売攻勢で広がった「淡麗辛口ブーム」時代に掲げられたポリシーで、2006年第一四半期に淡麗辛口ブームが終焉を迎えた後も、相変わらず掲げられています。これは、こちらの蔵のお酒の特徴を端的に示すものとして掲げ続けられているのでしょう。

「当蔵は、全量兵庫県産山田錦の純米無濾過原酒を、昔ながらの手造りで醸造し販売しております。濃厚な飲み口のため、淡麗辛口嗜好の方は、好まないかもしれません。しかし、加水したり濾過すると、本来の地酒の味が薄れると感じるため、当蔵ではこの方法を変える予定はありません」

お薦めは同時販売の28BY

繰り返しますが、やっぱり、ここのお酒は1年余りの熟成を経た後に、その本当の姿を現します。荒っぽい角がやや丸くなり、コクが濃醇な旨みを増して、どっしりとした深みを感じます。今回は29BYを取り上げましたが、「たれくち」も28BYが同時に販売されており、どちらかと言うとこちらを推します。

 

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