泉酒造「琥泉 純米吟醸 おりがらみ 無濾過生原酒」29BY 兵庫県神戸市

灘・御影郷で造石量420石という規模の酒蔵、泉酒造さんの平成29酒造年度の新米新酒「琥泉 純米吟醸 おりがらみ 無濾過生原酒」です。平成29年12月製造です。
琥泉 純米吟醸 おりがらみ 無濾過生原酒 720ml 1,493円

[Kosen Junmai-ginjo Origarami Nama-gensyu] Brewe:Izumi Brewery, Hyogo pref, Kobe city, Specific designations:Junmai-ginjo-shu, Variety of raw rice:Gohyakumangoku and Koshihikari, Degree of rice polishing:60% , Pasteurize:no pasteurized  ,Yeast:unknown ,Yeast starter:sokujo-moto method, Alc%:16%  Fragrance: ,Taste:

純米吟醸の新米新酒

平成29年産の原料米を使った、平成29酒造年度の新酒です。原料米は兵庫県産米となっていますが、いずれも篠山市産の麹米は五百万石、掛米はコシヒカリで精米歩合は60%です。酒母は速醸で酵母は未公表です。アルコール度は低めの16度。日本酒度+1。酸度は1.3。アミノ酸度は1.0です。

充分な発泡感とキレのよいフルーティな旨味

果実のしっかりした香りが広がります。基本にあるのは米の甘味。これに強めの炭酸ガスとフレッシュな酸味がドライ感を持たせ、甘味と合わさってフルーティながらキレのよい旨みをつくりだしています。全体としてはフルーティ、そしてストレート。濃醇さではなく、新鮮で軽快な爽やかさで飲ませるお酒です。おりがらみのアクセントがありながら、輪郭がはっきりした姿で、後口もよく締まっています。飲み続けてもダレることがありませんが、早めに飲みきることがお薦めです。

「おりがらみ」の手法は?

このお酒は11月27日発売ですが、11月7日には「おり」のからまない無濾過生原酒が発売になっています。いずれも同じタンクから搾られたものですが、搾りのタイミングと手法の違いによるものか、こちらの細かな「おりがらみ」はおそらく自然の澱引きのいずれかのタイミングをとったものでしょうか。

フルーティ&フレッシュなラインナップが中心

震災後再建された御影郷の醸造蔵

泉酒造は初代泉仙介が宝暦年間(1751~1764年)に神戸市北区の道場で創業。三代目のときに御影に移転しますが、平成7年(1995年)の阪神淡路大震災で酒造設備をほぼ喪失します。実際、この時には灘五郷でも多くの酒蔵が休蔵、廃業します。泉酒造はこのとき、先代社長の出身家である香川県の西野金陵に移って酒造りを継続します。
現在は御影の現在地に戻って従業員13名で冬季の酒造りをしています。「仙介」と「琥泉」を中心にしたラインナップはフルーティな吟醸酒やフレッシュな生酒がほとんどで、これは現在の市場の動向にも一致しています。とても人気があり、居酒屋などでもよく見るようになりました。様々なイベントにもよく登場されていますが、ブースには長い列や人だかりができています。こうした努力も新たなファンを獲得している理由でしょう。酒づくりの技術的取り組みでは、年に一度「チャレンジ」というお酒が蔵出しされます。昨年は白麹を使ったお酒で、28BYでは「山廃」のお酒にチャレンジして、現在販売されています。

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