向井酒造「益荒猛男 山廃 特別純米生原酒 」28BY京都府伊根町

京都府の丹後半島東岸、舟屋で有名な伊根町にある向井酒造さんの「益荒猛男(ますらたけお) 山廃 特別純米生原酒 」28BYです。大阪の浅野日本酒店限定販売で、レギュラーの益荒猛男とはいろいろと異なるお酒です。平成29年7月製造。ラベルは村上暁人さんの版画です。

益荒猛男 山廃 特別純米生原酒  720ml 2,082円

[Masura-takeo Tokubetsu Junmai] Brewery:Mukai  Brewery, Kyoto pref, Ine city
Specific designations:Tokubetu-Junmai-shu, Variety of raw rice:Iwai , Degree of rice polishing:65%  Pasteurize:No pasteurized  ,Yeast:Kyokai No.6 ,Yeast starter:Yamahai-moto method, Alc%:17%  Fragrance: rice straw , Taste:rich

祝、6号、山廃、無濾過

レギュラーの益荒猛男は五百万石ですが、こちらは京都の酒米「祝」の65%精米を全量使用。酒母は山廃酛で酵母は協会6号酵母です。こちらの蔵では昨今の再ブレイク前から6号酵母や601号酵母を使われているようです。アルコール度は17度。酸度は1.5、アミノ酸度は1.7と高めの設定です。日本酒度は+7となっている無濾過の生原酒です。

ひやも良いが、ここは燗で

これが「益荒猛男」の精神

こちらの蔵のお酒はとにかく燗で試して欲しい。
とは言っても、まずはひやで。これは意外に果実的な酸の太い柱がドンと座って、甘味が舌の上をころころと転がります。これが濃醇な旨みとなって押しながらヒリヒリとキレていきます。一方、上燗(45℃くらい)では酸の柱が崩壊して、米の甘味と一体となった芳醇な旨味がいっぱいに膨らみ、口中から食道までしみわたりながら消えていきます。どちらも上手十分な体制ですが、ひやなら押し出し、燗なら上手投げでしょうか。なお、冷えると元に戻ります。

「濃醇辛口、男前な酒」は麹を締めて

蔵は舟屋が立ち並ぶ伊根町の海岸沿いに、光背の山からはよい水が出そうです

宝暦4年(1754年)創業。現在は、毎日燗つけの研究を怠らないという向井久仁子さんが東京農大卒業後に杜氏として酒造りを継いでおられます。弟(向井崇仁)さんご夫妻も東京農大出身で社長を継ぐ一方で、現場で酒造りもされて、生酛は弟さんのご担当だそうです。
さすが漁師町にある蔵らしく、その特徴は「濃醇辛口、男前な酒」。麹は固めにしっかりと締めて、酒母は時間と手間をかけて丁寧に造り上げるという方針。このお酒は山廃ですが、生酛の「京の春」もきっちり造り込まれた“清く正しい”生酛酒になっています。こうしたお酒には6号酵母が合うということで、「京の春」も6号酵母です。
一方、こちらの蔵で有名なのは古代米を使った赤色、日本酒度-40という「伊根満開」で、こちらは協会7号酵母が使われています。毎年造り方を改良しているそうで、随分以前に飲んだときには「なんじゃ、こりゃ」と思いましたが、最近は格段に旨くなっています。なるほどこれは逸品になりましたが、最初にこれを飲んで蔵のイメージを形作ると誤ります。是非、他の酒も試して下さい。

実は複雑多岐なラインナップ

実はホームページを見ると、ほんの数種類だけしか掲載されていませんが、実際には様々なチャレンジの結果、かなり複雑多岐にわたるラインナップになっているようです。今まさにビッグバン状態です。毎年同じものが造られるわけではないようなので、「見つけたときには飲んでおく」ことが必要です。

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