山陽盃酒造「播州一献 大吟醸 金賞受賞酒」27BY 兵庫県宍粟市

2016/8/29投稿記事 兵庫県宍粟市の山陽盃酒造さんの「播州一献 大吟醸 金賞受賞酒」27BY。平成27酒造年度全国新酒鑑評会金賞受賞酒。H28年8月製造です。

特徴 平成27酒造年度全国新酒鑑評会金賞受賞酒

このお酒は全量播州産山田錦を使った大吟醸。精米歩合は40%です。アルコール度は15度。その他スペックは記載されていません。酵母はきょうかい1801号酵母です。もちろん速醸です。かつては明利小川酵母を使っていましたが、1801に変えて、今年は種麹も変更したそうで、3年ぶりの金賞受賞となりました。

印象 マスカットのような濃厚な香り

香りは果実系ですが、マスカットのような結構濃厚な香りです。全体としてフルーティなのは当然ながら、まず一番に甘みを感じます。「結局、大吟醸は全部甘口になるよ」とおっしゃる方もいます。実際、スペックは不明ながら甘みや酸味がそんなに強いはずはないと思いますが、この香りが官能としては甘みを想起させるのでしょう。そしていつもの苦味が全体に広がります。これが無ければ飲みにくくなります。最後は「スッと」というより「フッと」キレて、後口はほのかな苦味が残ります。このあたりは金賞受賞酒の常道そのものです。

若手蔵元杜氏が2度目の金賞

この蔵での限定給水作業

こちらの蔵は宍粟市(しそうし)の中心、旧山崎町の市街地にあります。天保8年(1837年)に現在の姫路市夢前町前之庄から移転。前之庄には壺坂酒造さんがあり、こちらも壺坂家ですが、親戚ではないそうです。蔵元の跡継ぎである杜氏壺坂雄一氏は日本大学文理学部を卒業し、その頃平成16酒造年度に蔵は初の金賞受賞。業界での修行を経て蔵に戻ってきて杜氏を継いだ年に金賞を受賞、そして今回の受賞となっています。吟醸には「宮城酵母」というこの辺ではあまり使われない酵母を使うなど意欲的に取り組んでおられます。酒造量も26BYは500石ほどでしたが、次は700石に増やしたいと(結果的には1000石ほどになったようですが)、経営にも意欲的です。

山田錦と鑑評会出品酒あるいは大吟醸

山田錦の40%精米、酵母1801号というのは昨今の鑑評会出品酒の常道となっているようですが、山田錦という米はそれ自身はもちろん特段の「香り」や「味」をもっているわけではなく、酒米としての特性に優れている、それは杜氏さんが技術や技量或いは発想を投入したことに敏感に、正しく反応するという特性があることへの評価であろうと思います。従って、山田錦を使うと良い酒が造れるわけではなく、良い酒造り(曖昧な表現ですが)をすると、その結果が確かに返ってくる信頼というものが、これだけ多く使われ、評価もされている理由だろうと思っています。

今シーズンの金賞受賞酒も多分これで最後にするつもりですが、今年の夏も暑かったので条件はよくないなかで、来年度に向け山田錦の出来具合はどのようなものでしょうか。

播州一献 大吟醸 金賞受賞酒 720ml 4,000円

兵庫県宍粟市山崎28

 

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