岡田本家「県農 花てがみ」27BY 兵庫県加古川市

2016/4/25投稿記事 兵庫県加古川市の岡田本家さんが造る花酵母のお酒「県農 花てがみ」27BYです。H28年4月製造。「県農」とは兵庫県立農業高校の意味です。

特徴 サルビアの花から採取した花酵母

このお酒は地元加古川市にある兵庫県立農業高校の生物工学科生がサルビアの花から採取した花酵母を使って醸造した純米吟醸酒。使用米も県農で生産した山田錦を50%精米したものです。アルコール度は15%です。酒母は速醸です。

印象 独特の上立香 抑制的な甘味

香りは、ちょっと独特の上立香がします。単純にカプロン酸エチルだけという感じではない吟醸香です。お味はフルーティな甘みと果物的な酸味が特徴です。ラベルの表記は、味わい「甘口」、飲み方「冷やして」「『デザートワイン』の様にお楽しみください」となっていますが、ソーテルヌやトカイのような甘みを想像すると違います。全体としてフルーティな特徴はこの蔵ならではといったところですが、甘みは抑制的で酸味を結構強く感じます。「花てがみ」というネーミングから予想するワイン的な華やかさの一方、本格的なキレ味が日本酒的なものも感じます。
HPでは日本酒度+20となっていますが、そんな感じではありません。もしかしたら昨年のデータが残っている?というのも、昨年までは純米酒というカテゴリーで使用米もヒノヒカリでした。今年は山田錦の純米吟醸酒に変わっています。種麹も「430」に変えたそうです。

県農の独自酵母を県農OBが醸す

加古川市にある「兵庫県立農業高校

サルビアの花から培養地で単離した酵母からの選抜、培養・増殖まで、県農でやっているそうです。花酵母と言えば東京農大。こちらの蔵人さんも県農から東京農大へ進まれたそうですが、県農の花酵母は別系統だそうです。分離工程も毎年行っているそうです。今年から、使用米も山田錦に代わっています。県農では以前から山田錦の生産はされていましたが、地元農家の方のお話では「県農では毎年山田錦は倒していたが、今年は倒さずにできた」そうで、今回、山田錦を使えたのもこの成果のためでしょう。元々、加古川市は平野で、吉川町など山間の生産地に比べ日照時間が長いため、「稈長が長くなり過ぎて倒伏しやすいので、山田錦は難しい」というお話でした。

蔵見学で説明する蔵元杜氏

岡田本家の現在の造石量は2万㍑ほど。換算すると110から120石。酒母は全量速醸だそうです。蔵元杜氏さんも県農から東京農大出身。現在は写真の建物で全工程を行っているそうで、浸漬のタンクから蒸米の甑、放冷機、酒母や醪のタンクやヤブタまで一目で見渡せる範囲に設置されています。麹室も建物内に温度管理ができるコンテナのような建物が建てられています。「今年は暖冬で酒造りには難しい年」でしたが、「なんとかうまく造れた」そうです。加古川市唯一の酒蔵ですが、かつては酒造も盛んで、近隣にも2軒の蔵があり、大手への桶売りをしていたそうですが、10~20年前に閉められたという近所の方のお話でした。

県農 花てがみ 720ml 1,640円

兵庫県加古川市野口町良野1021

 

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