田中酒造場「名刀正宗 しぼりたて天秤搾り」「名刀正宗 活性にごり酒」27BY 兵庫県姫路市

2106/1/9投稿記事 兵庫県姫路市広畑区のある田中酒造場さんの「名刀正宗 しぼりたて天秤搾り」「名刀正宗 にごり酒 活性にごり/1酒」27BYです。いずれも平成27年12月製造の新酒生酒です。

特徴 石掛天秤搾りとにごりの手法

「名刀正宗 しぼりたて 天秤搾り」の特徴は「石掛式 天秤搾り」というところ。天秤の先に石を括り付けて、その重みで搾るというものです。「搾り」の違いによる味わいを楽しむコンセプトですが、この方法は平成20年に、蔵に残っていた装置を復活させたもので、地元のメディアにも年末の風物詩として紹介もされています。搾り終わるまで4日もかかるという“業物”です。お米は全量兵庫県産山田錦の70%精米。アルコール度19.0度以上20.0度未満、酸度2.0、日本酒度±0で醸造アルコールが添加されています。特定名称表示はありませんが、山田錦100%で普通酒?まさかね。
「名刀正宗 にごり酒 活性にごり酒」は、これも全量兵庫県産山田錦の70%精米。アルコール度16度以上17度未満。活性生酒タイプで栓には炭酸ガス抜き用の穿孔が開いており、びん底にはにごりがたっぷり沈んでいます。このにごりは、もろ味をすり潰して粗越ししたものを3分の1混ぜるという手法によるもの。アルコール添加はありませんが、特定名称表示もありません。

印象 優しいキレとクリーミーな広がり

「名刀正宗 しぼりたて 天秤搾り」の味わいは、濃醇にして繊細。粗野にして優美。スペックでは計り知れない対極にある概念を併せ持つ不思議な酒です。高いアルコール度どおりのガツンとした感じはありますが、濃厚な味が広がり、その後、ほんわかと優しくキレて行きます。2.0の酸でキレて行くのではない。これが「天秤しぼり」のなせる技かどうかは、私にはわかりませんが、余韻がなかなか素敵です。
「名刀正宗 にごり酒 活性にごり酒」のお味は瓶内2次発酵による炭酸ガスのプチプチ感と醪のクリーミー感が甘みを感じさせますが、これはあくまで「感じ」であって、なかなかのキレ味と芳醇さが本質かと思います。蔵元の「極めてクリーミーで、口の中にとろんと広がる、まったりした味わい」という紹介が正鵠を射たものでしょう。「まず上澄みを一杯、次に混ぜて一杯、にごりの濃度が高い後半は、燗にして」と様々楽しめる一本です。

伝統の北流れ木造蔵で手作業の酒造り

 

石掛式天秤搾り

石掛式天秤搾り 田中酒造場は姫路市でも海沿いの広畑区にあります。海岸部は新日鐵住金の大工場が広がるという酒蔵としては珍しい立地です。天保6年(1835年)創業。現在は6代目の田中康博社長が息子さん、但馬杜氏である岸進杜氏と蔵人とともに酒造りをされています。酒蔵の設備は伝統的「北流れ」の木造蔵ですが、酵母は100種類を超える自社酵母を保有し、セルレニン耐性酵母も自社で培養するというお話でした。麹は手作業で、自動製麹機も「持っているけど、使ったことがない」というのはこの蔵らしいところ。

 

個性的蔵元のバラエティあふれる展開

蔵元自ら画・筆の「いちず」

「いちず」は画、文とも田中康博社長の筆によるもの。多才な方ですね。ご本人の写真はこのブログの「庭酒」に登場されてます。)吟醸系のブランド名は「白鷺の城」。もちろん姫路城に因んだ命名ですが、新酒鑑評会でも数々の金賞を受賞している播州を代表する名醸です。年間増石量は230klほどとすれば820石ほどでしょうか。それにしては種類は驚くほど豊富。そのバラエティーのすごさは、とても一度では紹介できない。ブランド名は「名刀正宗」「白鷺の城」の他、亀の尾を使った「亀の甲」など挑戦的な酒造りにも取り組んでおられます。ところで、HPも無いここのお酒を入手する方法ですが、今回はツァーの蔵見学の際に申込用紙に記入して、後日、注文の酒ができ次第代金着払いで送付ということでした。

 

名刀正宗 しぼりたて天秤搾り 720ml 1,296円

名刀正宗 にごり酒 活性にごり酒 720ml 1,296円

姫路市広畑区本町3-583

いわゆる蔵での現物の直接販売はないようです。蔵見学は要相談のようです。
んび

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