香住鶴「香住鶴 生酛純米 原酒」26BY 兵庫県香美町

2015/11/13投稿記事 兵庫県美方郡香美町香住の香住鶴さんの「香住鶴 生酛純米 原酒」。H27年9月製造。ビン燗1回火入れ、いわゆる先生です。

特徴 全量生酛・山廃蔵の生酛純米

こちらの蔵は全量生酛・山廃仕込みが特徴。このお酒は蔵に併設された直販所「福壽蔵」の限定品になります。お米は68%精米の五百万石。アルコール度は18度の原酒。名前のとおり酒母は生酛づくりで酵母は701号だそうです。

印象 濃醇綺麗で冷がいける

お味は生酛らしい濃醇な味わい。甘みも十分にありますが、綺麗に酸でキレていくので、後味はすっきりしています。そんなに複雑な味覚ではありませんが、一つ一つの味覚がしっかり骨太な感じで、「やっぱり、生酛はいいな」と思わせてくれます。冷と燗を試しましたが、これは”意外?”に冷がいけます。

漁港香住の近代的な蔵

床埋設の醪タンク

こちらの蔵見学は予約すればほとんどの季節可能なようです。蔵自体は温度、衛生管理の行き届いた近代的な設備です。 麹は手作業の麹室の隣には機械製麹の装置があり、普通酒は機械のようです。心臓部は酒母室ということでしょう。生酛、山廃だと酒母期間は3,4週間と長期にわたると思いますが、意外と小さい面積の中にたくさんの酒母タンクが並んでいました。生酛系だと「早湧き」が注意を要する点だと思いますが、そのようなことはないそうなので、やはりこれくらいの設備だと野生酵母が入り込む余地は無いのかも知れません。写真は醪のタンクですが、こちらは床埋設。規模にもよるでしょうが、最近はこれが主流のようです。

平成23酒造年度から全量生酛系

享保10年(1725年)創業。冬には蟹で賑わう香住漁港から数キロ山に入っ

直販所 福壽蔵

たところにあり、年間3,000石の造石量は但馬地方では飛び抜けた規模になります。但馬杜氏である社員杜氏さん。8人の蔵人さんのうち3人は地元の季節雇用。5人は社員さんで他地域出身者も。大学で醸造学を学ぶなどして就職されたそうです。パック酒の普通酒もあり、自動浸漬機、連続蒸米機、放冷機、機械製麹の後に生酛や山廃で酒母を造るというのも、かなり変わっていると思いますが、やはり特徴というか他社との差別化が必要ということで、平成23酒造年度から、全仕込みを生酛系に切り替えたそうです。

11月13日には新酒、しぼりたて生酒が蔵出しされるようです。

兵庫県美方郡香美町香住区小原600-2

香住鶴 生酛純米 原酒720ミリリットルh2>

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